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アメックス(AXP)株価分析:会計の歪みと理論株価

白坂です、

・前半(現在の株価状況)
・後半(株の価値)

目次

独自の解析AI『OUT-STANDER』による現状分析

算出結果:
・スコアー:88(不確実)
・通常の下落傾向。
・トレンド転換(候補日):3/15

6つの詳細な指標

(1)リスクに対するリターン

・年換算で11.30%の上昇。(市場に対して10.00%の劣位)
・うち個別株の要因で、13.86%の劣位。
・AXPの方が1月以降の2か月間で急速に崩れた。

(2)最大下落率

・最大下落幅:▲16.35%(△)
・数字上の下落幅は小さくはない。
 (しかも、下落幅の傾向は、徐々に大きくなっている。)

(3)感応度

・株価変動における市場との共通要因が22%。
 AXPの方が1月以降に急に崩れているので
 感応度の数字には意味がない。

(4)ボラティリティ

中期で27.53、直近で33.53。
(2月以降で再びボラティリティも大きくなっている。
 下落傾向でボラも拡大≒急落している。)

(5)株主構成

・上位10株主で49.8%。
バークシャーが筆頭株主で、22.1%を保有。

(6)機関投資家の動向

・空売り比率に関してはマーケットメーカーによるヘッジが中心。
 (「下がる」方に積極的に賭けている空売りは1.4%。)

・1/12と2/23に出来高と空売り量が増加。

株価下落を招いた「2つのニュース」と市場の反応

 ・決算内容よりも、ニュースに反応している。
  ・1/12:トランプ政権がクレジットカードの金利上限10%の打ち出し影響
  ・2/23:関税の法的根拠に関する最高裁判決が出たことで、今後への不確実性が増大。

・不確実性が増大すると、マーケットメーカーによる買い注文の在庫量が減る。
 ・たとえ売りが少数しかなかったとしても買いがなければ、板を何枚も突き抜けて株価が減少する。

結果、AXPを含む金融株が軒並みで下落。

ゆえに、
◽️ 現在状況の結論

『OUT-STANDER』の算出結果
・スコアー:88(不確実)
・通常の下落傾向。
・トレンド転換(候補日):3/15

では、
後半、、、

American Express:
時価は価値に比べて、

妥当(▲1.24%)

以下、
理由、、、

株価の定量分析

【株価=EPS(1株当たり純利益)× PER(株価収益率)】

AXPの
EPS(1株当たり純利益)は、

全体:+11.3% / 年

なお、
EPSの成長は、
・7割が純利益の成長
・3割が自社株買いの影響

なので、
もしPER(株価収益率)の方が一定だとしたら、
AXPの株価は上昇する。

そして、
AXPのPER(株価収益率)は、

+11.6%。

なお、

PER(株価収益率)の変動に
最も大きな影響があるのは、
ROE(自己資本利益率)。

AXPの
ROE(自己資本利益率)は、

+1.31% / 年

ROEの成長要因の約9割は、
当期利益率の影響。

ROE(自己資本利益率)が伸びているのであれば、
PER(株価収益率)の向上も合理的。
(ただし、AXPの場合、ROEの成長率に対して
 PERが大きく上昇している点は留意も必要)

なので
株価に関しては、

・EPS(1株当たり当期利益):+11.3% / 年

・PER(株価収益率)    :+ 11.6% / 年
⬇︎
・株価          :+22.9% / 年

ROE分析が機能しない理由と適正PER

AXPに関しては、株価分析において
ROE(自己資本利益率)の重要性が下がる。

理由は、AXPの貸借対照表には
最大資産が計上されていないから。

純資産は、総資産の11%。

資産の大部分は、
カードの売掛金(リボ払い・分割払い・一括)

一方、

AXPの収益のうち金利収益は、23.6%。
他の収益が76.4%。
(加盟店からの手数料が53.4%、
 カード会員からの年会費が12.8%)

つまり、
AXPにとっての最大資産は、
・American Expressというブランド(のれん)
・無形資産(顧客基盤)

会計はルール上、
買収して得たブランド(のれん)や無形資産(顧客基盤)であれば計上する。
しかし、AXPのように独自で築いて来た
ブランド(のれん)や無形資産(顧客基盤)は計上しない。

ゆえに、
最大収益を稼ぐ最大の資産が、AXPの場合は計上されていない。
だから、純資産の割合が小さ過ぎてROEが異常に高い数字が出る。

(参考、株式市場は、
 独自で築いて来たブランド(のれん)や無形資産(顧客基盤)を
 PBR(株価純資産倍率)で評価している。AXPの現在のPBRは7倍。
 つまり、簿価の7倍以上、AXPは純資産を持っていると評価している。)

よって、AXPの場合、
ROEの異常に高い数字と横ばい傾向では、
PERの成長を説明できない。

なので、過去の実績をもとに、
今後のFCF(フリー・キャッシュフロー)の
成長性を推計する。

AXPのFCF成長率は
+4.0%。

であれば、
AXPにとって合理的なPERは、

21.15倍。

結論:現在の株価321ドルは「妥当」

AXP株の価値は、

・価値:325.27USD
≒時価:321.24USD

妥当(▲1.24%)

以上、
「American Express:株価分析」
でした。

あなたのとても貴重な時間にて

文章を最後までお読みくださり感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。

白坂 慎太郎

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この記事を書いた人

白坂慎太郎(STAR SOLEIL PTE. LTD. CEO / シンガポール在住)
不確実性の高い市場で戦い続ける起業家としての経験を経て、シンガポールにてSTAR SOLEIL PTE. LTD.を設立。独自のAIクオンツ分析により、多忙な経営者や専門職の方々が自らの判断で市場を捉えるための高度な分析インフラを提供している。

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